Shopify・BASE・STORES それぞれの違いとは? 料金・特徴を徹底比較
Shopify(ショッピファイ)、BASE(ベース)、STORES(ストアズ)はここ数年で急速にユーザー数を増やしています。それぞれの機能・料金を比較し、オンラインショップ構築について考えてみたいと思います。そして、結果的にどのくらい費用がかかるのか、何を選べば良いのかについて考察します。
料金・特徴の比較
料金の比較
初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 |
---|---|---|---|
月額費用 | 29ドル〜 | 0円 | 0円〜1,980円 |
取引手数料 | 0円 (shopify payment 利用時) |
3% | 0円 |
カード決済手数料 | 3.25〜3.9% | 3.6% 各注文ごとに+40円 |
無料プラン:5% 有料プラン:3.6% |
カード入金サイクル | 毎週 (最短5営業日) |
振込申請から10営業日 | 月末締め、翌月末払い |
売り上げが30万円/月間 の場合の比較
Shopify ベーシック
※全てカード払い Visa Master(3.4%)だったとして
月額費用 3,153円(1ドル108.7円 トータル29ドル)
カード手数料 10,200円
費用トータル 13,353円
Base
平均注文単価10,000円として、30注文を受注の想定の場合。
取引手数料 3% + 決済手数料 3.6% = 19,800円
40円×30注文 = 1,200円
費用トータル 21,000円
Stores スタンダードプラン
月額費用 1,980円
決済手数料 3.6% = 10,800円
費用トータル 12,780円
Baseが少し高く感じますね。上記はシミュレーション例なので、カードの種類やその他オプション関連は考慮していません。
売り上げが100万円/月間 の場合の比較
Shopify ベーシック
※全てカード払い Visa Master(3.4%)だったとして
月額費用 3,153円(1ドル108.7円 トータル29ドル)
カード手数料 34,000円
費用トータル 37,153円
Base
平均注文単価10,000円として、100注文を受注の想定の場合。
取引手数料 3% + 決済手数料 3.6% = 66,000円
40円×100注文 = 4,000円
費用トータル 70,000円
Stores スタンダードプラン
月額費用 1,980円
決済手数料 3.6% = 36,000円
費用トータル 37,980円
月に100万円を売り上げると、Baseだとかなり高く感じますね。上記はシミュレーション例なので、カードの種類やその他オプション関連は考慮していません。
特徴の比較
デザインの 自由度 |
高 | 低 | 低 |
---|---|---|---|
機能 | 数千種類のアプリ | 追加機能あり | 追加機能あり |
SEO | 対策可能 | 一部 | 一部 |
マーケティング | ◎ | ○ | ○ |
越境EC | ◎ | ▲ | ○ |
デザインの自由度は、機能の追加は、圧倒的にShopifyに分があります。また、ECサイトで重要になってくる、SEO、マーケティングについてもShopifyが有利です。
SEOについて
まず、SEOの基本である、メタタイトル(meta title)、メタディスクリプション(meta description)の設定ですが、Shopifyは、自由にセッティング可能です。Baseは、有料で一部可能。Storesは設定できません。SEOでの集客を考えた場合、Shopify以外は別のWebサイトなどを用意するしかありません。その他、リッチリザルトの設定、内部リンクの最適化、等々、Shopifyは自由にカスタマイズ可能です。
マーケティングについて
SNS連動や、Instagramショッピング、Eメールマーケティング、Googleショッピング、まだまだ多彩なマーケティング手法はありますが、代表的なものは、どのサービスでも対応しています。 Storesの特徴は、ファッションコーディネートアプリWEARを連携することができます。WEARを利用する層にターゲティングができているショップは有利ではないでしょうか。Shopifyはさまざまなアプリがある他、APIを利用することで、独自のさまざまなマーケティングが可能になります。
越境ECについて
Shopifyのチェックアウト画面は50言語に対応しています。Baseは海外向けのクラウド型物流代行サービス「NEOlogi App」との連携のため、独自配送はできません。Storesは英語対応のチェックアウト画面が用意されています。
各サービスのメリット・デメリット
それぞれの料金や特徴を加味した上で、メリット、デメリットを考えたいと思いますが、一概にメリット、デメリットを表すのは簡単ではありません。ある方にとっては、メリットであることも、別の方にはマイナスになることもあり得るからです。様々なパターンで、考えてみたいと思います。
スタートアップ、全く初めてのオンライン販売の場合
Shopifyのメリット
オンライン販売における様々な仕組みが標準化されており、中規模、大規模へと発展していったとしても対応が可能。サイト自体をマーケティングコンテンツとして使用していける。
Shopifyのデメリット
初期設定はそれなりに複雑。経験がなければ簡単に始められるとは言い難い。月額費用がかかる。
Baseのメリット
月額無料で始められる。非常に簡単にオープン可能。すぐにある程度見栄えの良いECサイトが出来上がる。
Baseのデメリット
初期の見た目は、他サイトと似通ったものになりやすい。ある程度販売していくと経費がかさむ。
Storesのメリット
月額無料で始められる。非常に簡単にオープン可能。すぐにある程度見栄えの良いECサイトが出来上がる。
Storesのデメリット
ある程度の領域に達すると、やりたいことが増えてくるが、SEOを始めとして機能が制限されている。
独自のWEBサイト、もしくはSNSで多くのアクセスを得ている場合
Shopifyのメリット
サブドメインでの接続、WEBサイト自体のリプレースも視野にいれることができる。大きく売り上げた場合でも、そのままカスタマイズをしながら運用できる。
Shopifyのデメリット
カスタマイズ費用が高額になりやすい。
Baseのメリット
集客ツールとして考えなくて良いため、SEO関連のデメリットを無視できる。
Baseのデメリット
売り上げが立てば立つほど、経費がかさむ。
Storesのメリット
集客ツールとして考えなくて良いため、SEO関連のデメリットを無視できる。
Storesのデメリット
大きく売り上げが上がった場合、機能拡張が難しい。
結局どのサービスを選ぶべきか?
商品数が少なく、月に数万円程度の売り上げが中長期の目標であれば、BASE、STORESの無料プランを!
目標の売り上げ規模が大きく無い場合は、月額のイニシャル費用は安い方が良いです。なるべくリスクを減らした状態で運営することをお勧めします。また、商品数が少ない場合も、簡単に他のサービスにリプレースできるため、試しに使ってみるという方法もあります。
高い売り上げを目指すならShopify
機能性、カスタマイズ性、コスト、どの面を考えてもShopifyです。この価格で、この機能が使用できるプラットフォームはShopifyしかありません。中規模、大規模にステップアップしていくこともできます。BASEやSTORESからスタートして、売れてきたらShopifyという選択は正しいとは言えません。なぜならば、サイトの引っ越しはとてつもなく大変だからです。また商品ページのURLも全て変わり、外部からのリンクも全て消えてしまいます。
ShopifyでECサイトをスタート
ShopifyでどんなECサイトを作成することができるのでしょうか?下記に具体的な例を挙げていきたいと思います。
- 1. 無料の公式テーマを使用
- 2. 有料の公式テーマを使用
- 3. テーマをカスタマイズしてフルオリジナルデザインとして使用
1. 無料の公式テーマを使用
出典: Shopify テーマ
2021年5月現在、無料の公式テーマは9種類です。無料でも十分にハイクオリティです。UI、UXも考えられた設計です。基本的に良い感じの写真を使用されており。テーマがさらに引き立っています。
有料の公式テーマを使用
出典: Shopify テーマ
2021年5月現在、有料の公式テーマは66種類あります。価格は100ドルから180ドルです。はっきり言って、激安です。ゼロから開発すれば、数百万円かかりそうなサイトが約2万円以下で手に入ります。日本語向けに作られているわけではないので、日本語にした場合、部分的に気になる箇所はそれなりに出てくるかと思います。それでも、予算が限られている場合は、サイトの製作費を抑えて、撮影やコピーライティング、テーマを使用したデザイン設計に費用を投資したほうが成果は上がりやすいと思います。
テーマをカスタマイズしてフルオリジナルデザインとして使用
テーマをカスタマイズして、オリジナルのデザインで公開することができます。公式テーマは75種類しかないので、かぶってしまったり、実現したい機能がそもそもできなかったりしますが、カスタマイズであれば、思った通りのサイトを作成することができます。当然ですがHTML、CSS、JS、Liquidなどの知識が必要です。
- 2021.05.10
- Category EC