カラーミーショップとShopifyを比較してみる

2021.05.11 Category / EC

shopify vs colorme

小規模〜中規模でよく使用されてきたECサイトASPのカラーミーショップと、2017年日本に上陸したShopifyを比較してみたいと思います。カラーミーが選ばれている理由は、以前は多々ありましたが、最近はどうなのでしょうか?機能も格段にアップグレードしているらしいカラーミーの検証をしてみたいと思います。

料金の比較

Shopify ベーシックプラン、カラーミーレギュラープランで比較してみます。

Shopify カラーミー
初期費用 無料 3,300円
月額費用 29ドル 3,300円
SSL 無料 1,100円/
カード決済手数料 3.4〜3.9% 3.6~5%(最低2,500円)※イプシロン
Amazon Pay 月額無料 + 4% 月額2,000円 + 4%
楽天ペイ SBペイメントに問い合わせ 月額2,000円 + 4%
カード入金サイクル 毎週
(最短5営業日)
翌々月20日

※個人、法人によって、最低利用手数料は変わります。法人の場合、2,500円はVISA/MASER/DINERS の利用料です。JCB/AMEXは別途最低費用がかかります。3.6%の手数料を利用する場合は別途費用が発生します。

まず、月額費用は大差ありません。しかしながら、カラーミーはSSLに費用がかかります。年間13,200円。カラーミーのカート画面以降は独自ドメインを使用できないので、最悪SSLなくても決済は可能ですが....。(クレジットカード決済等は必ずSSLが必要になります)

カラーミーはAmazon pay、楽天ペイの繋ぎ込みにそれぞれ2,000円の月額費用がかかります。本来繋ぎ込みは、かなりややこしいため数年前は2,000円なら安いなと思っていました。(Amazon payの連携はASPサービス等ではユーザーがカスタマイズで連携させることはできません、ASPがサービス提供してくれているので利用できます。)

カード入金サイクルは...

機能比較

Shopify カラーミー
公式テンプレート モダン 古いものも多い
デザイン HTML・CSS編集可 HTML・CSS編集可
CMS機能(ブログ) あり なし
独自ページ 作成可能 作成可能
電話サポート なし あり

これだけの比較を見ると、さほど変わらない様にも見えます。表では説明しにくいですが、Shopifyはよりリッチな表現も可能な作りになっていますので、SPAのようなサイトもやろうと思えばできます。公式の有料テーマでは、その様なテーマも販売されています、最大180ドルです。カラーミーの公式テンプレートは3万円オーバーです。安いと言えば、安いのですが、Shopifyのテーマを見ると、愕然とします。カラーミーの1番高いテーマも、それなりに開発、デザインともに考えられていると思いますが、同じ様なデザインで開発者が構築するとなると、どんなに高くてもデザイン、コーディング費用で、数十後半から200までいかないくらいかなと。それに比べ、Shopifyの公式テーマは、そんな金額で到底制作できないクオリティです。

Shopifyの機能は?

Shopifyについては、こちらの記事で詳細を書いています。

カラーミーの機能は?

機能一覧から、カラーミーがおすすめする内容をピックアップしてみます。

カラーミー機能一覧 https://shop-pro.jp/func/

公式WordPressプラグイン

”WordPressにこのプラグインをインストールいただくと、カラーミーショップに登録した商品情報をもとに、WordPress上に商品ページを自動生成します。これによって、商品の受注管理等はカラーミーショップのシステムを利用しながら、より自由なデザインやコンテンツマーケティングを駆使したEC構築が実現可能です。”
結構便利かも、良さそうな機能です。

銀行振込(バーチャル口座)(カラーミーペイメント)

”取引注文ごとに、振込のみの利用が可能な専用口座を割り当てて決済を行う方法です。 注文ごとに専用口座が作成されるため、入金照合にかかる事務コストが軽減できます。”
日本ならではの、あるあるに対応できるサービス。月額1,000円、1回20円ですが、悪く無いかもです。

かんたんリスティング

”カラーミーショップの管理画面から誰でもかんたんにリスティング広告の出稿・運用を開始できる新しい広告プラン「カラーミー広告 かんたんリスティング」を追加しました。 通常外部委託すると数十万円もかかってしまう費用対効果の高いリスティング広告代行を、わずか月額予算33,000円(税込)からご利用できる非常にお得なサービスです!”
詳細不明ですが、Google Adsに長けた方が代行してくれるのでしょう。簡単にできるという時点で疑問が残りますが。

かんたんリターゲティング

”カラーミーショップの管理画面から誰でもかんたんにリターゲティング広告の出稿・運用を開始できる新しい広告プラン「カラーミー広告 かんたんリターゲティング」のご提供を開始いたしました。 ショップに一度でも来訪されたことのある顧客様に向けて、Googleやfacebookなどの主要メディアで、大手リターゲティング広告媒体「Criteo(クリテオ)」が取り扱う広告枠に、御社商品の広告を出稿代行いたします。”
Criteoの運用を低価格でやってくれるのは興味深いです。試してみる価値はあります。

Instagramショッピング連携

月額550円(税込)で、かんたんに商品データ連携ができる!
BASEも、STORESも、MAKE Shopも、Shopifyも自動連携無料です。

アプリで機能を追加できる

日本でもShopifyが騒がれ始めた頃、もしくはEC Cube 3くらいから、カラーミーも機能追加はコアプログラムとは別に開発、利用するという流れを見据えていたのではないでしょうか。ASPのため、独自開発して利用するといったことはできません。Shopifyとの差別化を図ろうと思えば、日本特有の課題に対して解決策を提案することかと思います。

カラーミーは人気があるのか?Shopifyと比較

総利用者数

カラーミーの2020年の特設ページでは、総受注件数、流通総額や平均年商などの記載はあるものの、総店舗数は記載されていません。以前は、14万店舗以上などとよく広告やWEBサイトで見かけました。

Shopifyは世界、175ヵ国170万店舗以上ですが、日本だけで比べると、カラーミーの方がまだ圧倒的に多いはずです。

Youtubeの登録者数

カラーミーショップch. チャンネル登録者数 3640人 https://www.youtube.com/c/colormeshop/featured

Shopify - Japanese チャンネル登録者数 4880人 https://www.youtube.com/c/ShopifyJapan/featured

Google Trends

shopify-colorme

Shopifyが上回っています。(もちろん日本国内のみです)

地域によっては、カラーミーの検索率が高い。カラーミーさん、上記のエリアはマーケティングチャンスですよ。理由があるはずですから。

Shopifyよりもカラーミーが優れているところ

長年使われてきたサービスのため、中身が分かる開発者が多いことです。検索すれば困ったことのほとんどは解決します。ものすごく初歩的なことから、ある程度専門的なことまで、過去のデータが蓄積されています。日本語で。

では、Shopifyはというと、カラーミーの比較にならないくらい情報があります。英語で。これは、開発者からすると、特に問題ありませんが、エンドユーザーからすると不便かもしれません。

ただ、多くの開発、制作会社がShopifyの言語、リキッドを覚え市場に参入していますので、このあたりのサポートも特に大きな問題にはなっていかないのではないかと思います。

結局カラーミーとShopifyのどちらを選べば良いのか?

まず、どちらが良い、悪いという前に、ほぼ同じことを行う状況だと仮定します。

  • デザインは公式テーマで良い。
  • 独自ドメインで使用
  • もちろんカード決済も必要
  • SSLが無いなんてあり得ない
  • Amazon payは入れておきたい

上記を実現した場合、月額だけで、カラーミーの方が約3000円高くなり、かつカード手数料が高く、入金も信じられないくらい遅いという現実に直面します。

そして機能については、段違いにShopifyに分があります。どこをどう切り取っても、カラーミーが優れている機能部分は見当たりません。

...いや、Shopifyはチェックアウト画面で、配送日時指定ができない(Shopify Plusならできます)のは、デメリットです。ただし、カート画面には配送日時指定を組み込めます。

長年利用されてきたサービスですが、値段が高くて、中機能なASPになってしまいました。このままでは海外からの刺客はおろか、日本のECサービスにも負けてしまいかねません。小規模〜中堅に強かったカラーミーはこれからどこに向かうのでしょうか。

ECサイトはShopifyで始めましょう。カラーミーから乗り換えましょう。

海外サービスなので、自国の企業にも頑張ってもらいたいのですが、今のところカラーミーにメリットを感じません。カラーミーを利用している方は乗り換えた方が良いです。URLが変わるかもしれない?リダイレクトできます。商品アップはCSVで一括でアップします。WordressとECを両立している方は特別な理由がない限り、Shopifyに全て移しましょう、UXも改善できます。多分幸せになります。

  • 2021.05.11
  • Category EC
“Menu is opened”